白灯台-メルヘンチックな氷川丸の桟橋にたつ白亜の灯台(横浜)
住所:神奈川県横浜市中区山下町
参観時間:内部見学はできない
料金:なし
休み:なし
駐車場:なし
問合:
アクセス:
塗色・構造:鉄造
レンズ:
灯質:
光度:
光達距離:
明弧:
高さ :地上~灯塔頂部 m
:平均水面上~灯火 m
:地上~灯火 m
点灯年月:
竣工:明治29年5月16日(1896年)
令和元年12月20日(2019年)
この灯台はいつも訪れている横浜の山下公園ふ頭桟橋にある氷川丸脇にあった。横浜の絶大な観光地にあり今まで幾度となく来ていたが、目にしてはいたものの興味がなかったのか素通りしていた。氷川丸に乗船した時も同じで下船した出口の奥まった所にある。
何とも愛着の湧くかわいらしい灯台である。残念ながら柵がしてあり近くに寄ってまで見ることはできなかったが遠目からでもその全容がわかる。おとぎ話にでも出てきそうな6角形のとんがり帽子のようで、窓もひさし部分が洋館のいでたちでメルヘンチックさを感じさせる。実に横浜をイメージさせる白亜の灯台である。
丁度、この日は大桟橋に飛鳥Ⅱの豪華客船が停泊し、17時00分出向(離岸)も見ることができ、赤レンガ倉庫でのクリスマスイベントと横浜の夕暮れ・夜を満喫!
この灯台は横浜港にはいくつもの灯台があるが、白の灯台と公園向い側にある赤の灯台(明治29年から今でも動いている)の横浜港一番古い2基である。
この白灯台は昭和38年(1896年)に少し沖合いの堤防から移設されたもので現在は使われていない。
当初の灯台は次の寄港地ホノルルに向かうために横浜港を出発した客船「カロリナ号」が米軍艦とのニアミスを避けるため旋回したことで防波堤に衝突し「白灯台」をなぎ倒し座礁した。この「カロニア号」の事故でなぎ倒された白灯台は海に沈み、港には国際ルールで、紅白の灯台を設置(外港から港内に入る時、右が赤光の赤灯台、左が緑光の白灯台)をすることが義務づけられおり、白灯台は二日後の4月16日には仮灯台を設置し港湾機能が復活した。この時に引き上げられた「白灯台」は1963年(昭和38年)に山下公園の「氷川丸」横に移設され、その後引き揚げたままの状態であったが、2010年(平成22年)に全面リニューアルされ現在は山下公園のシンボルとなっている。
当初は石油ランプが使われ、大正時代にガス灯に変わるまでは夕方になると灯台守が船で向かい泊まり込んで灯りを守ったとのこと。
この灯台は、横浜港が本格的な近代港として生まれ変わる初期に設置されたものでありシンボル的存在でもあったのだろう。
マリンタワーも灯台の1つではあるが、横浜港にはさらにいくつかの灯台がある。 横浜港内を60分で一周する観光遊覧船があり、ベイブリッジの真下にはこの橋の両橋脚部分に第2の赤灯台と白灯台がある。さらにベイブリッジから少し離れたところに第3の赤灯台と 白灯台がある。
尚余談ながら、昭和5年(1930)竣工の病院船としての「氷川丸」は、第二次世界大戦中には3度機雷に触れながらも沈まなかった船で、昭和36年(1961)引退した後ここ山下公園に係留されたとのことで、いつかこの「氷川丸」についても筆をとれればと思っている。