ぼくは明日、昨日のきみとデートする 奇跡の運命で結ばれた2人の別れ・恋愛・出会い

七月隆文(著) 宝島社文庫 670円 初版発行平成26年8月20日(2014年)
「10代~20代女性が読んだ文庫本」第1位
京都の美大に通うぼくが一目惚れした女の子。高嶺の花に見えた彼女に意を決して声をかけ、交際にこぎつけた。気配り上手でさびしがりやな彼女には、ぼくが想像もできなかった大きな秘密が隠されていてー。「あなたの未来がわかるって言ったら、どうする?」奇跡の運命で結ばれた二人を描く、甘くせつない恋愛小説。彼女の秘密を知ったとき、きっと最初から読み返したくなる。
目次
プロローグ
第一章 きみ
第二章 箱
第三章 ぼくは明日、昨日のきみとデートする
終章
エピローグ
感想
京都が話の舞台で、私の青春時代を思い起こすだけに中盤までグイグイ引きこまれて読んだ。何もかも似ているような、懐かしくて淡い記憶である。中盤から物語の中核に時が互いに別方向に流れる中での同じ年代の遭遇に、頭が混乱しながら読み進める。
最後まで一気に読んでしまった。しかし、頭が混乱するばかりでもあった。だが、面白く、淡く、哀しみは余韻として最後まで残る。2人が20歳の絶妙ななタイミングでの出会いの中で起きる今だけの恋。今のこの瞬間の恋に全てを委ねる。それが点から線に繋がる。
時が逆方向に進む2人だか、そうでなくても別れは同じだろう。
冊子に映画化とあったので、早速にビデオ鑑賞する。少しは時の経過が理解できたものの、京都の情景など、余りなく残念であった。

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