「生還者」 下村敦史(著)ヒマラヤを舞台にいくつもの謎が絡み合う傑作山岳ミステリー

講談社文庫 720円 2017年7月14日(平成29年)初版発行

事故か他殺か?ヒマラヤで兄が亡くなり2人の男が奇跡の生還を果たす。しかし、その証言は真っ向から食い違う。
雪崩で死亡した兄の遺品を整理するうち、増田直志はザイルに施された細工に気づく。死因は事故かそれとも・・。疑念を抱く中、兄の登山隊に関係する二人の男が生還を果たす。真相を確かめたい増田だったが、二人の証言は正反対のものだった!ヒマラヤを舞台にいくつもの謎が絡み合う傑作山岳ミステリー。
目次
生還者
感想
下村作品は2冊目となるが、前作同様に期待を裏切らず実に面白い。他の作品については、まだ未読であるが山岳ミステリーの分野では最近の出版物として群をぬいているようにさえ思える。
山を題材にした描写の素晴らしさはもちろんのこと、読み終えた後の余韻が心地よく、男と男、男と女との人間味が実に程良く織りなし、次の作品を早く読みたい衝動に駆られる。

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