「相場師」 清水一行(著)大阪北浜で相場師として人生を賭けた栄光と挫折を描く経済小説

集英社文庫 360円 昭和55年6月25日(初版発行)

六十年に一度めぐってくる丙牛の年から大相場が始まる。不況ムードが市場を覆う中、駒田周平は過去の株価の動きを示す罫線を信じ強気に転じた。
人から狂人と言われながらも、大阪・北浜の売り買いの修羅場で全てを賭けた男の血みどろの栄光と挫折を赤裸々に描く異色経済小説。

目次
1章 火球  6章 主役
2章 丙牛  7章 豹変
3章 黒子  8章 斜辺
4章 銭罰  9章 宣言
5章 白蛇  10章 暴騰

解説

巻末の解説に著者がその処女作「小説・兜町」を発表したのが、昭和41年3月とある。この本は私が大学を卒業し丁度、証券会社に就職したての頃に読んだ記憶が少し残っている。当時は企業小説、それも株小説が面白く随分と読みあさったものである。本も日焼けして時代を感じる物になってしまった。
さて、本題であるがこの頃は日経平均も1000円台と安くまだ証券会社というよりは世間的に株屋としてのイメージが強かったように思える。相場師が存在し当然の如くこの本を面白くしている。今では聞くこともなくなった相場師である。
この本は再読であるも全く覚えていないが「相場師」というテーマで読んで見たものの、文脈は面白いものの株特有のウリ・カイの場面が少なく醍醐味という面では物足りなさを感じ得なかった。そしてできれば実存したストーリーと同様にカムバックを果たした下巻を出版して欲しかった。

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