「人生の勝算」 前田裕二(著)コンパスは持っているか!
幻冬舎文庫 500円 2019年6月15日(令和元年)初版発行
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お金を稼ぐために始めた路上ライブで、少年は人生とビジネスの本質を知ったー。人は絆にお金を払うと気づいた少年期から、ニューヨークで奮闘した外資系銀行員時代、仮想ライブ空間「SHOWROOM」立ち上げ前夜、SNSのもたらす未来、己の人生のコンパスまでー。大注目の若き起業家が全力で綴った、魂が震え、涙が溢れるビジネス書。
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目次
プロローグ
第1章 人は絆にお金を払う
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原点となるギター弾き語り時代
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なぜスナックは潰れないのか
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モノ消費からヒト消費へスナックの客は人との繋がりにお金を払う
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AKBが強い理由
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ファンの「中の人」化でコミュニティが強くなる
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AKBはスナック街である
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共通言語があるかどうか
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コミュニティ作りがあらゆるビジネスの鍵になる
第2章 SHOWROOMが作る新しいエンターティメントのかたち
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ファンビジネスの4象限
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秋元康さんは下の2象限を見ている
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クオリティとは何か
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第2の自分がコミュニケーションを加速させる
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「前向きな課金」と「後ろ向き課金」
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観客がコンテンツになる
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インタラクションがクオリティとなる価値観を再定義したい
第3章 外資系投資銀行でも、求められたのは「思いやり」
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超えられそうになかった「宇田川さん」
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一人の力では地球は動かせない
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当たり前のことを圧倒的なエネルギーでやり続ける
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まずゲームのルールを理解する
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コミュニケーションとはさらけ出すこと
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営業で勝つためにはニーズの見極めがすべて
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ディベートで鍛えた瞬発的仮設思考力
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ハードスキルより重要な人当りのセンス
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思いやりとは「他社」の目を持つこと
第4章 ニューヨーク奮闘記
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アメリカではクレージーなキャラを演出
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「チーム全員の売上を一人で稼ぎます」
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代替不可能な価値を果たせているか
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モチべーションはどんな仕事術にも勝る
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見極めてから掘れ
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人の3倍の密度で生きる
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自分について考えたノートを何冊作っているか
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人生のコンパスを持つ
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他社の価値観という物差しを当てる
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「決めている」ことの強さ
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終わりを意識しているか
第5章 SHOWROOM起業
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南陽さんに会いに行く
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「起業道場」DeNA
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情熱を投じた量に応じて結果の出る世界を創りたい
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人の根源的欲求に根ざしたサービス
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ビジネスパートナー「東京の東側の匂い」がする人がいい
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絶対に揺るがないビジョンの見極め
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挫折に次ぐ挫折とぶち当たった現実
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アイドルを軸にスタートした最大の理由は”熱量”
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現場から信頼が生まれる
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愚直な営業で信頼を積み上げる
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種火なくして煙は立たない
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扉は開くまでしつこく叩き続ける
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秋元康さんとのご縁
第6章 SHOWROOMの未来
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ソーシャルネットワークの次に来るもの
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世界一にこだわる理由
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アメリカ人はルール作りに長けている
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誰もが平等に機会を得て、努力でスターダムにのしあがれる世界
エピローグ - コンパスは持っているか
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感想
再雇用の期間満了に伴い再々雇用の打ち切りを通告され、最終的に10月末をもって退職が決定した。予期していたことといえ、現実的には清々とした反面、これからの生活に不安を覚える。だが、前向きなことに集中しようと明日から時間をどう有意義に暮らすのか、先ず真っ先に本屋へ飛び込んだ。私はまだ枯れていないし枯れる訳にもゆかない。そんな中で選んだのがこの1冊であった。
本題名「人生の勝算」に惹かれ、何かを得られそうな、何かにすがりたい気持ちで手にとった。
詠み終えるのに2ヶ月がかかってしまったが、今も悶々として方向が定まらずにいる。
今までのサラリーマン人生の鬱積が爆発したかのように、色々なことに興味が噴き出て毎日忙しい日々を送るわりには、何一つ身についていない。
この歳になってもまだ人生のコンパスが見つからない。だが少しづつではあるが残りの人生でやってみたいものが何となくではあるが出来つつある。
紆余曲折はあるだろうが心の赴くままに行ってみるしかないのだろう。しかし、時間が足りないのは明らかで走り続けるしかない。
この著者のような人生を走って生きている人には到底なれないが、その熱意に感化され日々を時間を惜しみ生きてみたいものである。
そんな思いを抱かせてくれただけでも、この本に巡りあえたことに感謝する。
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