読書を仕事につなげる技術(外資系コンサルが教える)読みっぱなしで終わらせない。こうすれば、知識が成果に変わる!

山口周 KADOKAWA 1500円 初版発行平成27年10月21日(2015年)

仕事につながるかは「読んだ後」が勝負
読書を通じた独学においてなにが知的生産性を分けるポイントになるのか?一定の量を読まなければ高い知的生産性を発揮することは難しい。「量はひつよう条件ではあるけど、十分条件ではない」。ある程度の量は読書をしているという人にも知的生産性には大きな差が生まれる。
読書で得た知識や感性を仕事に活かそうとした場合、大事なのは「読んだ後」。
さまざまな本から得た知識を貯蔵し、文脈に応じてそれらを組み合わせることで知的成果を生み出すことが求められる。
目次
はじめに
第1章 「仕事につなげる読書」6つの大原則
 原則1、成果を出すには「2種類の読書」が必要
 原則2、本は「2割だけ」読めばいい
 原則3、読書は「株式投資」と考える
 原則4、「忘れる」ことを前提に読む
 原則5、5冊読むより「1冊を5回」読む
 原則6、読書の「アイドルタイム」極小化せよ
大2章 ビジネス書は「これだけ」読めばいい(ビジネス書×何を読むか)
 1、経営学を知らないコンサルタント
 2、本当に読むべき71冊「ビジネス書マンダラ」
 3、「古典の解説書」は「古典」の代わりにならない
 4、新刊ビジネス書の9割が「○○本」
 5、ベストセラー1冊たりとも読まない
第3章 古典には読む「順番」がある(ビジネス書×どう読むか)
 1、抜粋や読書ノートはつくらない
 2、「わからない」場合は10ページ飛ばす
 3、「ビジネス書マンダラ」は中心→外側の順で読む
 4、ポーターだけを読んで戦略論を語るな
 5、まずマンダラの中心を読み、人生戦略を描く
 6、筆者が電通を辞めようと決意した理由
 7、30代~40代でマンダラの2階層まで踏み込む
 Column、外資系コンサルの「超速インプット」読書術
第4章 好きな本を読んで「ライバルと差別化」する(教養書×何を読むか)
 1、仕事の「難問」には教養書が効く
 2、9割の普通の人と1割の成果を出す人の差
 3、何を読むか?教養書、7つのカテゴリー
 4、まずは「定番」×「面白そう」から始めよう
 5、本との相性チェック法
 6、他人と違うインプットが差別化につながる
 7、教養書の読書は「短期目線」でいい
 8、「ここには何かある」という感覚を大事にする
 9、「自分をプロデュースする」つもりでテーマを決める
 10、読むことで自分を知る
 11、「知の巨人」を目指すのはとんでもなく非効率
第5章 情報の「イケス」をつくれ(教養書×どう読むか)
 1、有益な本も、「読みっぱなし」では仕事につながらない
 2、知識を仕事の成果につなげる方法
 3、「抽象化」できない人はただの物知り
 4、忘れてもよい「仕組み」をつくれ
 5、本を「ノート」だと思ってどんどん書き込む
 6、線を引く3つの道具・・赤ペン、ダーマト、蛍光マーカー
 7、外資系コンサル流「3回読み」読書術
 8、【1回目 線を引く】気になった文章全体に、線を引く
 9、【2回目 5つ選ぶ】線を引いた個所に優先順位をつける
 10、【3回目 転記する】仕事への「示唆」を書き出す
 11、【3回目 転記する】転記は「エバーノート」が最強
 12、【3回目 転記する】イケスにテーマを設定する
 13、何度でも、何度でも再読する
第6章 「書店を散歩する」技術
 1、書店は「知らない棚」をブラブラする
 2、「大好きな本」の回りの棚を見る
 3、「棚のカテゴリー」にとらわれない
 4、偉人伝と「私の履歴書」お宝
 Column、図書館は「短期集中の調べもの」使う
第7章 「本棚」で読書を仕事につなげる
 1、読了と読みかけの本は「混ぜるな危険」
 2、読みかけの本は積ん読タワーに「盛る」
 3、積ん読タワー→カバンの中→本棚/廃棄用ダンボール箱
 4、「スキマ」が運命の1冊を引き寄せる
 5、本棚は「死火山」ではなく「休火山」にする
 6、判型ではなくテーマごとに「棚」をつくる
 7、発想を変えたければ本棚の配列を変えよう
 Column、電子書籍は旅行と出張で読む
特別付録 これだけ読めばいい!「ビジネス書マンダラ」
感想
我が家には書斎がなく、屋根裏部屋とも呼べるロフトで本を読んだり、書き物やPCをしている。此の所、整理も出来ずゴミ部屋の様相を呈し、破棄するものとの分別をし始めることになった。いざ、始めるとこれが大変でなかなか先に進まない。あらゆるジャンルの本が無差別に書棚に並び、置き切らずピラミッド状態になつていたり、竪穴式住居になっている。
さてあまりにも増え続けた本をどう整理、取捨選択するべきか?元来、学生の頃より、本に対しては読了した後は読了日と感想は極力書き留めてきたが、私の中では捨てるという選択肢はなかった。当時はPCもましてやevernote等の類もなく、ノートも溜まる一方だった。
今回、書籍の整理にあたり再読する機会があり今一度当時のノートを読み返してみた。当時は目新しいものとして映っていたものが、それだけキャリアが向上したためなのかは定かではないものの、別段何故にマーカーしたのか不明なものが多かった。情報が陳腐化したものもある。反面、目新しいものや感動するものもそれなりにあった。そんなことをしているためか、一向に進まない。さて、この本も再読にはなるが、残念ながら目新しい発見は何もなかった。この手の本はカタチや見方を変えて結構たくさんある。スキマ時間の活用、三色ボールペン、速読術等々。
本作品はどちらかといえばビジネスパーソン向けに発信している。そのためか私には今一歩馴染めない。マンダラもマインドマップと似ているようにも思えてしまう。これなら各書籍紹介を掘り下げ、誰もが唸るほどの「曼荼羅絵図」を披露して欲しかった。
私が以前に読んだ本の中にこんな言葉書かれていた。
[精神の糧となる名著を何度も繰り返し読む]
「自分を成長させなければ」と気付かせてくれるような名著・古典こそが「精神の糧」になる本と言える。
素直な気持ちで読む→理解したら次は自分が主体となって、問題意識を持ちながら読み直す。
「知行合一」=本から得た知識に善悪の判断を加え「見識」とし、更に勇気をもって実行することで、それを「胆識」にまで高める必要がある。
    「いかに生くべきか」(著:安岡 正篤)到知出版社 2730円
[本から得た学びをメモ帳に書きとめる]
人間は忘れる生き物なので、気に入った言葉や重要だと思ったポイントを自分なりに整理してメモにしておく。
[マインドマップ(Mind Map)とは思考表現法]
考えたいテーマを中心に置き、テーマについて放射線状にイメージ(絵や言葉)やキーワードなどを自由に記し、記憶(インプット)の定着と発送(アウトプット)の展開を促す。

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